8月31日。
8月31日。
最近はもっと早くから2学期が始まる学校も多いだろうけれど、それでもこの日はカレンダーの上では夏と秋の区切りで、世間はなんとなく夏が終わってしまう、という気配を纏っている。
歳を重ねるにつれ、「夏の終わり」の切実さはずいぶんと減少したように感じる。
高校生くらいまでは、夏休みの終わりを悲しむ暇もないくらい宿題に追われていたのに、
今となってはもう、どうしようもなく「普通の土曜日」。
朝は少しだけゆっくり眠って、少しだけ手の込んだ朝食を用意して食べて、たまった洗濯や掃除をして、本を読んだり録りためたアニメを見たり。
変わりばえのしないいつもの週末。
それでも、殺人的な暑さが少しだけ勢いを弱めたり、夜には虫の声が聴こえたりするから
あぁ、夏が終わってしまうなぁとつい感傷を覚えてしまう。
ZONEの「secret base〜君がくれたもの〜」とかフジファブリックの「若者のすべて」を聴きながら、真っ暗な地元の夜道で、実家のベランダで、夏の星空を見上げていた頃の自分を振り返る。
カレンダーの上だけじゃなく、昔よりもだいぶゆっくりになっている気はするけれど、秋の足音は着実に近づいている。
季節の移り変わりを感じたり、心を動かされたりする自分は、何歳になっても、なくしたくないと思う。